日本人が間違って発音している英単語トップ3
「南国リゾートに行ったら、ホテルのジャグジーやサウナでリラックスして、それからアボガドのスムージーを飲めばお肌ツルツルになって健康に良さそう」−−−−さて、この中でアメリカ英語の発音として間違っているのはどれでしょう?
答えは、
✖️ジャグジー(Jacuzzi)
✖️アボガド(avocado)
✖️サウナ(sauna)
英語のスペルを見ると一目瞭然だが、ジャグジーは「ジャクージ」、アボガドは「アヴォカド」、そしてサウナは「ソーナ」と発音するのが正解。
(誤)ジャグジー → (正)ジャクージ(Jacuzzi)
(誤)アボガド → (正)アヴォカド(avocado)
(誤)サウナ → (正)ソーナ(sauna)
先日、日本のリゾート旅行を取り上げたテレビ番組でも、はっきりと字幕テロップで「ジャグジー」と表示されていた。
「ジャクージ」という発音があまりにアメリカ人っぽい響きで違和感があるなら、せめて「ジャクジー」と、CU(ク)の発音を正しく発音したいところ。しかし日本語でより一般的な発音の仕方が「ジャグジー」だというのは何故なのだろうか。
ジャグジーとジャクジーの違いについて、広辞苑、大辞泉、大辞林を発行している各出版社に質問している記事を見かけた。それによると、
やはり編集部でも「ジャグジー」がより一般的という認識。しかも「両方使ってもいい」らしい。これもまた、間違った言葉の使い方が一般に広まることで正しい日本語として辞書に載るという一例のようだ。
ジャクジーのCU(ク)をGU(グ)と濁音にしているように、アヴォカドも「アボガド」と、CA(カ)をGA(ガ)と濁音にしてしまっている。外来語の「カ行」を「ガ行」に変換してしまうのは日本語の特性なのだろうか?ジャグジーとアボガド以外にも、カ行をガ行に変換して日本語化されている外来語がありそうだ。
余談だが、スペイン語で「アボガド(abogado)」と言うと弁護士の意味になる。なので、スペインや中南米出身の人に「アボガドを探している」(I am looking for an abogado)と言うと、「弁護士を探しています」と誤解されてしまうかもしれないので要注意。
そしてサウナ。アメリカ英語では、「au」のつづりを「オー」と発音するのが一般的。例えば、料理にかけるsauce(ソース)がそうだ。まさにサウナ(sauna)と同じ「ソー」の発音だ。sauceはちゃんと「ソース」と発音して、サウナみたいに「サウス」と発音しないとは、日本語はなかなか身勝手な言語だ。(英語も、発音とつづりの一貫性のなさとその難しさでは外国人泣かせで有名だが。)
ただ、サウナの発音に関して、アメリカ式の「ソーナ」の発音は世界ではマイノリティかもしれない。サウナの本場、北欧のスウェーデンを旅行した時、スイス人とオーストラリア人の旅行者と1日を共にしたことがあった。スイス人はチューリッヒ出身でドイツ語圏、そしてオーストラリア人はメルボルン出身だった。
もちろん会話はずっと英語だったのだが、その中でサウナの話題になり、私が「ソーナ」と発音したところ、二人とも顔いっぱいにクエスチョンマークが浮かんでいた。そこで、「サウナ」と日本語風に言い直すと、合点が行ったとばかりに「オー、サウナね」と言った感じで「サウナ」と二人とも言い直していた。
ドイツ語はスペル通りに発音する言語なので、もともとフィンランド語が語源のsaunaはドイツ語でもSaunaとつづる。そのためドイツ語でも「サウナ」と発音するのだろう。一方、英語圏のオーストラリア人も、「ソーナ」がわからなかったというのが興味深い。オーストラリア人は「ソーナ」ではなく「サウナ」と発音するのが一般的なのだろうか?世界各国で話されている英語には様々なバリエーションや方言があるので、たとえ英語のネイティブ・スピーカーでもわからない発音があるのは事実だ。
英語の辞書Cambridge Dictionaryに、英国式とアメリカ式のsaunaの発音例が掲載されている。これを聞くと、両方、「ソーナ」に近い発音で「サウナ」とは遠い。
http://dictionary.cambridge.org/us/pronunciation/english/sauna
一方、YouTubeにアップされていたsaunaの発音の仕方では、「ソーナ」もしくは「サウナ」と2種類の発音のどちらでも良いとある。
しかし、少なくともアメリカ人に「サウナ」と言いたい場合は、Cambridge Dictionaryにある通り「ソーナ」と言う方が正しい。
【追記】
以前紹介したコンシューマー(consumer=消費者)という発音も、アメリカ英語では間違いなのでご注意を。詳しくはこちら。
答えは、
✖️ジャグジー(Jacuzzi)
✖️アボガド(avocado)
✖️サウナ(sauna)
英語のスペルを見ると一目瞭然だが、ジャグジーは「ジャクージ」、アボガドは「アヴォカド」、そしてサウナは「ソーナ」と発音するのが正解。
(誤)ジャグジー → (正)ジャクージ(Jacuzzi)
(誤)アボガド → (正)アヴォカド(avocado)
(誤)サウナ → (正)ソーナ(sauna)
先日、日本のリゾート旅行を取り上げたテレビ番組でも、はっきりと字幕テロップで「ジャグジー」と表示されていた。
「ジャクージ」という発音があまりにアメリカ人っぽい響きで違和感があるなら、せめて「ジャクジー」と、CU(ク)の発音を正しく発音したいところ。しかし日本語でより一般的な発音の仕方が「ジャグジー」だというのは何故なのだろうか。
ジャグジーとジャクジーの違いについて、広辞苑、大辞泉、大辞林を発行している各出版社に質問している記事を見かけた。それによると、
「まずは広辞苑。「ジャクジー」の見出しがあるものの、「ジャクージ」を参照するようにしています。デジタル大辞泉も同様で、「ジャクージ」の見出しに、「『ジャクジー』『ジャグジー』とも」とただし書きがついています。大辞林は「ジャクージ」の見出しだけで、「ジャグジーと表記されることが多い」とあります。
どちらが正しいのでしょうか? 広辞苑を発行している岩波書店の担当者に尋ねたところ「商標名の元々の発音に近い言葉にしている。両方使ってもいい」とのこと。
大辞泉を発行している小学館の編集部も「どちらが正しいという訳ではないが、一般的にはジャグジーが通用しているのでは……」。大辞林の三省堂は「原語のつづりに合わせた。一般的に通用しているのはジャグジーなので、次の改訂の際に見直しも考えたい」と変更の可能性まで言及しました」
(出典:『「ジャグジー」、本名は「ジャクージ」? 洋式泡風呂の意外な歴史』)
やはり編集部でも「ジャグジー」がより一般的という認識。しかも「両方使ってもいい」らしい。これもまた、間違った言葉の使い方が一般に広まることで正しい日本語として辞書に載るという一例のようだ。
ジャクジーのCU(ク)をGU(グ)と濁音にしているように、アヴォカドも「アボガド」と、CA(カ)をGA(ガ)と濁音にしてしまっている。外来語の「カ行」を「ガ行」に変換してしまうのは日本語の特性なのだろうか?ジャグジーとアボガド以外にも、カ行をガ行に変換して日本語化されている外来語がありそうだ。
余談だが、スペイン語で「アボガド(abogado)」と言うと弁護士の意味になる。なので、スペインや中南米出身の人に「アボガドを探している」(I am looking for an abogado)と言うと、「弁護士を探しています」と誤解されてしまうかもしれないので要注意。
そしてサウナ。アメリカ英語では、「au」のつづりを「オー」と発音するのが一般的。例えば、料理にかけるsauce(ソース)がそうだ。まさにサウナ(sauna)と同じ「ソー」の発音だ。sauceはちゃんと「ソース」と発音して、サウナみたいに「サウス」と発音しないとは、日本語はなかなか身勝手な言語だ。(英語も、発音とつづりの一貫性のなさとその難しさでは外国人泣かせで有名だが。)
ただ、サウナの発音に関して、アメリカ式の「ソーナ」の発音は世界ではマイノリティかもしれない。サウナの本場、北欧のスウェーデンを旅行した時、スイス人とオーストラリア人の旅行者と1日を共にしたことがあった。スイス人はチューリッヒ出身でドイツ語圏、そしてオーストラリア人はメルボルン出身だった。
もちろん会話はずっと英語だったのだが、その中でサウナの話題になり、私が「ソーナ」と発音したところ、二人とも顔いっぱいにクエスチョンマークが浮かんでいた。そこで、「サウナ」と日本語風に言い直すと、合点が行ったとばかりに「オー、サウナね」と言った感じで「サウナ」と二人とも言い直していた。
ドイツ語はスペル通りに発音する言語なので、もともとフィンランド語が語源のsaunaはドイツ語でもSaunaとつづる。そのためドイツ語でも「サウナ」と発音するのだろう。一方、英語圏のオーストラリア人も、「ソーナ」がわからなかったというのが興味深い。オーストラリア人は「ソーナ」ではなく「サウナ」と発音するのが一般的なのだろうか?世界各国で話されている英語には様々なバリエーションや方言があるので、たとえ英語のネイティブ・スピーカーでもわからない発音があるのは事実だ。
英語の辞書Cambridge Dictionaryに、英国式とアメリカ式のsaunaの発音例が掲載されている。これを聞くと、両方、「ソーナ」に近い発音で「サウナ」とは遠い。
http://dictionary.cambridge.org/us/pronunciation/english/sauna
一方、YouTubeにアップされていたsaunaの発音の仕方では、「ソーナ」もしくは「サウナ」と2種類の発音のどちらでも良いとある。
しかし、少なくともアメリカ人に「サウナ」と言いたい場合は、Cambridge Dictionaryにある通り「ソーナ」と言う方が正しい。
【追記】
以前紹介したコンシューマー(consumer=消費者)という発音も、アメリカ英語では間違いなのでご注意を。詳しくはこちら。
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