英語で「蜂(ハチ)」はどう呼ぶべきか?:bee、bumblebee、wasp, hornet, yellow jacketの細かな違い
この赤ちゃんが着ているコスチュームを英語で何と言うだろうか?日本語だったら、「ハチ」とか、せめて「ミツバチ」と言うくらいだろう。これを見て「ハチ」や「ミツバチ」以外の日本語が思いつく人がいたら教えて欲しい。「ハチ」や「ミツバチ」をそのまま英語にすると、"bee"、"honeybee"となるが、もちろんこのコスチュームを見てアメリカ人は"bee"とも"honeybee"とも言わない。
アメリカ英語では"bumblebee"と呼ぶのが一般的だ。
bumblebeeは、ミツバチよりも毛がふさふさして丸い体型をしているため、より可愛い印象がある。そのため、着ぐるみやぬいぐるみで見かける「ハチ」はbumblebeeと呼ぶのが普通なのだ。
辞書で調べると、bumblebeeは、「マルハナバチ◆ミツバチ科マルハナバチ族(Bombus)のハチ」とある。これまたミツバチ科ならhoneybeeでも良さそうなものだが、そこは明らかに違うのだ。
これは以前紹介した「リス」と「シマリス」を明確に分けて呼ぶのと似た状況だ。日本語では、シマリスもそのほかのリスもひとまとめに「リス」と呼んでも間違いではないことや、いろいろな種類のハチもとりあえず「ハチ」と呼べてしまう。そういえば、ワニも「クロコダイル」と「アリゲーター」の区別なく「ワニ」とひとくくりに言ってしまう。日本語は細かい動植物の分類が苦手で大雑把なのだろうか?
逆に言うと、植物学のメンデルがいるように、生物学や分類学の研究が長い(英語を含む)西欧文化圏の方が動植物をより細かく分けて呼ぶ言語文化が発達しているのだろうか。
日本語で「ハチ」と呼べるものを、英語では次のように分けて呼ぶのが一般的だ:
Yellow Jackets:スズメバチ 名前の通り黄色い縞模様が特徴的で、土の中に巣を作るスズメバチを指すようだ。
Wasps:スズメバチ、ジガバチ 刺されて一番痛いのがこのタイプだそうだ。特に腰回りがくびれて長い体型が特徴。典型的な巣作りの場所は屋根裏。
Hornet:スズメバチ、くまんばち "as mad as a hornet"という表現があるほど気性が激しい。巣を、屋根裏などではなく完全に野外にさらして作るタイプのスズメバチ。いわゆる日本語で「スズメバチ」と呼ばれるのはこのタイプで、日本のスズメバチは英語で"Asian giant hornet"(アジアン・ジャイアント・ホーネット)と呼ばれ、特にその亜種としてJapanese giant hornetと呼ばれている。日本のスズメバチは世界最大級だそう。
Bumblebees:マルハナバチ ミツバチほど蜂蜜を作ることができないらしい。
Honey Bees:ミツバチ
英語では、yello jackets、wasps、hornetを日常会話でも耳にするが、日本語の辞書ではそれらを全て「スズメバチ」とひとくくりにして分けて個別に訳していない。アメリカ人もどれほど生態の違いを理解して使い分けているのか不明だが、何となく使い分けているような印象だ。HornetはWaspsの一種と言うアメリカ人もいる。アメリカでよく見かけるのはYellow jacketsだとも。もしアメリカ人の知り合いがいれば、どのようにこれら単語を使い分けているか質問してみると面白いかもしれない。アメリカ国内での地域的な違いがあるかもしれない。
写真で細かな違いを確認したい人は、このサイトをどうぞ。
Photo courtesy: Noah's Ark
アメリカ英語では"bumblebee"と呼ぶのが一般的だ。
bumblebeeは、ミツバチよりも毛がふさふさして丸い体型をしているため、より可愛い印象がある。そのため、着ぐるみやぬいぐるみで見かける「ハチ」はbumblebeeと呼ぶのが普通なのだ。
辞書で調べると、bumblebeeは、「マルハナバチ◆ミツバチ科マルハナバチ族(Bombus)のハチ」とある。これまたミツバチ科ならhoneybeeでも良さそうなものだが、そこは明らかに違うのだ。
これは以前紹介した「リス」と「シマリス」を明確に分けて呼ぶのと似た状況だ。日本語では、シマリスもそのほかのリスもひとまとめに「リス」と呼んでも間違いではないことや、いろいろな種類のハチもとりあえず「ハチ」と呼べてしまう。そういえば、ワニも「クロコダイル」と「アリゲーター」の区別なく「ワニ」とひとくくりに言ってしまう。日本語は細かい動植物の分類が苦手で大雑把なのだろうか?
逆に言うと、植物学のメンデルがいるように、生物学や分類学の研究が長い(英語を含む)西欧文化圏の方が動植物をより細かく分けて呼ぶ言語文化が発達しているのだろうか。
日本語で「ハチ」と呼べるものを、英語では次のように分けて呼ぶのが一般的だ:
Yellow Jackets:スズメバチ 名前の通り黄色い縞模様が特徴的で、土の中に巣を作るスズメバチを指すようだ。
Wasps:スズメバチ、ジガバチ 刺されて一番痛いのがこのタイプだそうだ。特に腰回りがくびれて長い体型が特徴。典型的な巣作りの場所は屋根裏。
Hornet:スズメバチ、くまんばち "as mad as a hornet"という表現があるほど気性が激しい。巣を、屋根裏などではなく完全に野外にさらして作るタイプのスズメバチ。いわゆる日本語で「スズメバチ」と呼ばれるのはこのタイプで、日本のスズメバチは英語で"Asian giant hornet"(アジアン・ジャイアント・ホーネット)と呼ばれ、特にその亜種としてJapanese giant hornetと呼ばれている。日本のスズメバチは世界最大級だそう。
Bumblebees:マルハナバチ ミツバチほど蜂蜜を作ることができないらしい。
Honey Bees:ミツバチ
英語では、yello jackets、wasps、hornetを日常会話でも耳にするが、日本語の辞書ではそれらを全て「スズメバチ」とひとくくりにして分けて個別に訳していない。アメリカ人もどれほど生態の違いを理解して使い分けているのか不明だが、何となく使い分けているような印象だ。HornetはWaspsの一種と言うアメリカ人もいる。アメリカでよく見かけるのはYellow jacketsだとも。もしアメリカ人の知り合いがいれば、どのようにこれら単語を使い分けているか質問してみると面白いかもしれない。アメリカ国内での地域的な違いがあるかもしれない。
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Photo courtesy: Noah's Ark
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