アメリカ英語とアイルランド英語の違い:アイルランドのダブリン空港にて

 ダブリン空港での乗り継ぎのために初めてアイルランドに上陸。アメリカから利用したのはアイルランドの航空会社Aer Lingus(エアリンガス)。機体もアイルランド・カラーの緑色に塗装されている。

フライトアッテンダントたちの制服も同じアイルランド・カラーで目にも鮮やか。


イギリス英語に比べて、アイルランド英語のほうがアメリカ英語のアクセントに近い。もしかすると、アメリカ人の英語の元になっているのはアイルランド系移民たちなのか?と思うほどだ。(もちろんアイルランドに独特なイントネーションはある。)しかし、機内アナウンスの中には早口で聞き取るのが難しいスピードの時もあった。

一般的に言われることは、ミネソタ州などの「北国」には、ノルウェーなどスカンジナビア半島からの北欧系移民が多く移り住んだため、アメリカ英語の方言の中にもスカンジナビア半島系独特の「なまり」が今でも残っているということだ。

また、カナダにはスコットランドからの移民が多かったため、カナダ英語の「方言」に一部スコットランドなまりが残っている。

エアリンガスの機長がダブリンに到着する準備に入るアナウンスを行ったとき、挨拶の最後に"Cheerios!"と一言述べたのが印象的だった。 アメリカ人ならシリアルの商標名でしか口にすることがないCheerios(チェリオス)だが、イギリス英語でカジュアルな「さよなら」を意味するCheeriosをこういうシーンで使うようだ。アメリカ英語に慣れた耳には可愛く聞こえる。オーストラリア人だったら、こういうシーンで"Cheers"(チアーズ)と言うだろう。アメリカ英語だと「乾杯」の意味にしか使わない言葉だ。

ダブリン空港に到着してからもアメリカ英語との違いが溢れていた。

これは空港内のウィスキー売り場。アメリカ英語ではWhiskyとつづるが、アイルランド英語ではWhiskeyとつづる。



また、レストランで"Drinking Chocolate"と書かれたメニューを見かけた。飲む用のチョコレートが5種類もある。アメリカ英語だと、"Hot Chocolate"の意味なのだが、アイルランド英語ではDrinking Chocolateと言うようだ。アメリカ英語を話す人には、やはり変に映る。

 さらに空港内の標識は、全て英語とアイルランド語(ゲール語)で書かれていた。英語とあまりに違う言語なのに驚きだ。この標識(以下)を見ると、英語で「U.S.」は、ゲール語で「SAM」と書くようだ。アメリカで連邦政府のことを"Uncle Sam"(サムおじさん)と呼ぶことはあるが、ゲール語でも同じSAMとは偶然なのだろうか。


地図で見ると、アイルランドはアメリカ本土から最も近いヨーロッパの国の一つ(アイスランドの次くらいか?)。アメリカ西海岸からの直行便で約10時間のフライトだった。

今回は3時間程度の短い滞在となったが、また改めてアイルランドに旅行に来なくては。

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